Ⅰ.尿路結石(膀胱結石)
1症状
初期
無症状だが、尿酸の排出が少なめ
中期
排泄時にいきむ
便秘気味
後期
便秘
食欲が低下
腎不全
2原因
- 飲水量不足
- エサやサプリメントを通じたアンバランスなタンパク質やミネラルの給与
3診断
- レントゲン・超音波にて診断
- まれにレントゲンに映らないタイプがあるので注意
4治療
- 症状が出ない内の小さな結石ならば、輸液などの内科療法で対処可能
- 膀胱外にあり視認可能であれば、総排泄腔から摘出を試みる
- 膀胱内にある場合や総排泄腔からの摘出が不可能な場合外科的な摘出が必要
5予防
- 無症状の内に早期診断
- リクガメは定期的に健康診断
手術の流れについて
診断


上記写真の個体はどちらも完全に膀胱の中なので開腹手術適応
片方の個体は体重60グラムに満たない幼体
麻酔


気管チューブ(左)を挿管し、ガスにて安全に全身麻酔
手術

サジタルソーを用いて開甲

結石が巨大な場合砕いて摘出
手術終了

摘出した結石

甲羅を戻し、硬化パテで固定
甲羅の再生

術後18日の甲羅切断部拡大
隙間は結合組織でふさがり修復が進む 数ヶ月で完全に治癒するが、個体差もある
Ⅱ.卵塞(卵づまり)
1症状
- ミズガメに多い
- 落ち着きがなくなりいきむ
- 排便量の減少
- 食欲元気低下
- 無精卵が多いので、オスがいなくても起こる
2原因
- ストレスや適切な産卵場所がなかった事
- 異常卵・巨大卵の形成
- カルシウムなどのミネラルや栄養不良
3診断
- レントゲンで卵殻を確認
卵殻形成前の卵胞が超音波検査で大量に確認される場合も同様の症状がみられる事がある

卵殻を確認

産卵促進剤とカルシウム剤の投与で
排出する事が多い
4治療
産卵を促進する薬剤とカルシウム剤を反応が見られるまで何度か投与
内科療法で無反応な場合は外科適応となる
Ⅲ.卵胞過剰
1症状
- ミズガメ(特にアカミミガメやニオイガメ)に多い
- 排便量の減少
- 食欲元気低下
2原因
- オスのいない環境の成熟個体に起こりやすい
3診断
- 卵殻形成前の卵胞が超音波検査で大量に確認される

超音波検査で卵胞多数

摘出した卵胞・卵管
4治療
- 食欲に問題がなければ経過観察で可
- 腹腔内で多くの領域を占有し、食欲にまで影響があるのであれば、基本的には外科的に摘出
Ⅳ.腎不全
1症状
- 食欲元気低下
- 浮腫
- 食欲元気低下
- 甲羅の軟化
2原因
- 水分不足
- 水質低下
- 他疾患の合併症

Ⅴ.卵管脱
1症状
- メスの総排泄腔から筒状の臓器が出ている
- 後肢の爪などで傷つけて出血を起こしている事も多い
2原因
- 産卵前後のタイミングに多い
3治療
- 乾燥や更なるダメージを避ける為、濡らしたガーゼなどで脱出物をくるみ病院へ
- 体内に産卵前の卵がないか確認
- ダメージの程度によって、還納するか外科的に切除
- 再発も多いので注意


Ⅵ.陰茎脱
1症状
- オスの総排泄腔からペニスが出たままで戻らなくなっている
- 後肢の爪などで傷つけて出血を起こしている事も多い
2原因
- 本来はペニスを出し入れするが、その機能に物理的もしくは神経的な異常が起きていると考えられる
3治療
- 乾燥や更なるダメージを避ける為、濡らしたガーゼなどで脱出物をくるみ病院へ
- ダメージの程度によって、還納するか外科的に切除




