Ⅰ.寄生虫感染
1症状
- 多くのカメは寄生虫感染をしており無症状も多い
- 抵抗力が低下した際に病原性をもつ可能性
- 体重が増えない 成長しない 下痢
2原因
- 寄生虫感染が直接的な原因
- しかし、発症には何らかのストレス
- 食餌・環境・病気による抵抗力の低下により発症
3診断
- 便検査で虫卵・虫体を検出し、感染の程度を確認
- 家庭にお子さんがいるなどで、飼い主が完全駆虫を希望される場合もある
4治療
- ジアルジア等の原虫類にはメトロニダゾールの投与
- ギョウ虫・回虫等線虫類にはフェンベンダゾール
- 不用意な駆虫は大量の虫体が消化管閉塞のリスク
- 事前の便検査及び状態確認を注意深く実施し、輸液や駆虫薬の減量などで、リスクを回避
- 単回投薬で完全駆虫は困難な為、複数回投薬を実施
ジアルジア(肉眼では見えない)

ギョウチュウ(肉眼で目視可能)

Ⅱ.嘴(くちばし)の
過長・不正咬合
1症状

- 餌の種類によっては食べにくく、
食べられなくなる=好き嫌いに見える - 嘴の開閉がうまく出来ない
- 舌に潰瘍が出来る
- 嘴が曲がる・割れる
2原因
- 草の根など、ある程度硬いものや噛みにくいものを食べる事で自然と削れるクチバシが、人工飼育下では過剰に伸びすぎてしまう。
- 外傷や先天的奇形が原因の場合もある
3治療
- 高速ドリルなどでくちばしの整形が必要となる
- 多くの個体は、無麻酔で数分程度で処置が完了
- 顔を出してくれない個体の場合、鎮静が必要

処置前



処置後
この個体においては、嘴の変形が無処置のまま長い経過を辿ってしまっているため、一度の処置で完全に正常にするのは困難だが、食餌が十分スムーズに行えるようになった
Ⅲ.消化管内異物
(誤食・誤飲)
1症状
誤食したモノの種類・大きさによって異なる
- ミズガメ:砂利や小石などが多い
多量でなければ無症状が多い - リクガメ:布・金具など多岐にわたる
消化管停滞や閉塞のリスク
2原因
- 大きさが飲み込みやすいサイズの砂利などの場合に誤飲が多い
- 水槽の外を自由に歩かせたり、庭で飼育している個体に誤飲が多い
3診断
レントゲンや超音波で診断する

消化管内に金属部分を含む異物。
洗濯ばさみ?

水槽内の小石
4治療
- 異物の種類と閉塞箇所によって異なる
- 胃で停滞していれば内視鏡で摘出
- 大腸まで来ていれば消化管運動を促して排出
- 消化管が閉塞し、排出困難な場合は開腹にて摘出
Ⅳ.口内炎・口角炎
1症状
- 口腔内・舌に膿や炎症
- エサが食べにくそう
- 口角がただれる


2原因
- 細菌・ヘルペスウィルスが直接的な原因
しかし、発症には何らかのストレス(食餌・環境・病気)による抵抗力の低下がある - 外傷による場合もある
3治療
- 直接的には膿の除去と抗生物質投与だが、前提となった抵抗力低下原因の改善に努める
Ⅴ.内視鏡検査(胃カメラ)
- 犬猫用よりも細径の内視鏡を亀専用として使用
- 消化管の検査や胃内異物の摘出などに使用
鎮静下での検査となります

症例:繰り返す吐血 炎症・出血部位を認め、病理検査





